どんよりとした空。じめじめとした空気。いつものようにパシュハウ沼は雨が降っていた。

私はミスリルハンマーを握りしめ、丸く跳ねる物体に狙いを定めた。

「今日こそは、ピアスを捕ってやるんだから。 二つ着けないと、コーディネートがイマイチなのよね」

誰にともなく呟き、すでに練習相手にもならなくなった魔物の頭めがけてハンマーを振り下ろす。クリティカルヒット。…でもピアスは落とさない。

「ん〜、やっぱり出さないかぁ」

ちぇ…と小さく舌打ちをしながら振り向くと、ヒュージリーチが5匹、ぴょんぴょんと跳ねつつ、草むらの向こうに去っていくのが見えた。

「やった♪ 団体さんだぁ」

自分よりも背の高い草をかき分けて敵を追うが、雨と霧のせいで視界が悪く、魔物に追いつく前に、見失ってしまった…。

すでに狩り場を遠く離れ、人気は無い。

深入りしすぎてしまったかと、踵を返した途端、目の前の茂みの中からモルボルが姿を現した。敵はすでに戦闘態勢に入っている。

 

「!」

一瞬ひるんだものの、よく見れば楽な相手のモルボルだった。

「ふん、こんな相手に敗けるわけないわ…」

ヒュージを取り逃がした鬱憤を晴らそうと私はモルボルにハンマーを向けた。

しかし、モルボルの触手が素早く私の足を搦め捕り、私は地面へ叩き付けられた。

「え!?」

続く触手がもう一方の足をつかみ、モンスターに向けて足を広げた格好にさせられる。そして、私の秘部へ向かってじわじわと複数の触手が這い進んで来た。

…まずい、どうにかして逃げなきゃ…

その時、涎を垂らした大きな口が臭い息を吐いた。

「サイレス!?」

敵の放った攻撃は、的確に私を捕らえた。

沈黙や麻痺といった症状が私の体を蝕んだ。

モルボルの触手は服を引き裂き、あらわになった太ももに、粘液を残しながらうぞうぞと妖しく蠢く。

…このモルボル、普通じゃない!

 

魔物によってもたらせる恐怖に、気がおかしくなりかけたとき、誰かの声が聞こえた。

「そのままモルボルに犯られるのと、俺に犯られるの、どっちがいいよ?」

ぼんやりとした視界でみえたのは、悪名高い黒いリンクパールをつけた男だった…。

「冗談じゃないわ」と、私は言った…つもりだったが声にならない。

男は舐めるように私の体を見回すと、ニヤリと笑った。

「魔導士なんざ、呪文さえ封じれば思うままだな」

男が長い剣を一閃すると、モルボルはその場に崩れ落ちた。ほんの一瞬だった。

モルボルの呪縛から放たれても、私は逃げ出すことができなかった。

そのまま男は私を担ぎ上げると、ロランベリーから程近い小屋へと私を運んだ。

 

「まだ麻痺残ってんのか。まぁ、たっぷり楽しませて貰うとするか」

男はそう言うと、ブレーのすき間から手を差し入れ、パンティの上から私の秘部を撫で上げた。

びくり…私の体が反応する。

男が私のソコを捏ねくりまわすと、すぐに淫猥な音が響きはじめた。

くちょ…くちゃっ…

しだいに指は下着の中へと移行する。

「あ〜あ、もうコレかよ。もうびしょ濡れじゃねぇか。オマエ、モルボルに襲われて感じてたのか、ん?」

男は満足そうに、私の愛液で濡れた指を、ワザと見えるように糸を引かせて目の前にさしだした。

私がいやいやをするように目をそむけると、彼はその指を私の口の中に無理やり押し込んだ。口の中に甘い味が広がった。

「あぅ…」

「これがオマエの愛液だよ。美味しいだろ?あとで俺のもたっぷりやるからな。クククッ」

そして男は、すでにモルボルによって半ば引き裂かれた私の上着をむしり取り、馬乗りの体勢でまたがった。

あらわになった私の胸の頂では、恥ずかしさとは裏腹に、乳首がピンと立って震えていた。

男はコリコリと両方を同時に指で転がした後、口に含んだ。

そして乳房を大きく揉みしだかれると、息が荒くなり、私の口からは微妙な声がこぼれ落ちる。

「…あ、あ、…だめ…ぇ……」

沈黙の効果が薄れてきたのか、かすれたような小さな声で私は呟いた。

男はその声に興奮したのか、肥大した自分のモノを、私の胸の間に挟み、しごきはじめた。赤黒く凶悪なソレが私の目の前で前後している。

「はあんっ…あぁん…んっ…」

乱暴に胸を揉まれると、私の声はもう、甘い喘ぎ声に変わっていた。快感を抑えられなくなっているのだ。

そんな私の変化を察知したのか、男はもう一度私の秘部へ手を延ばした。

そこには既に溢れかえった私の泉が、男が入ってくるのを待ち焦がれていた…。

「そうか、そんなに欲しいのか…。いいぜ、たっぷり感じなよ…」

 

ぐにゅっ

男が私の中へ挿入したのは、モルボルのツルだった。

先ほど倒したモルボルのものだろう。本体から切り離されてずいぶんたつのに、うねうねと触手を蠢かせている。

「あぁっ!」

触手の気持ち悪さに顔をしかめるが、私の中でぐにぐにと動く感触に、私は我を忘れそうになった。猛烈な快感が襲ってきた。

魔物に犯されているのか、男に犯されているのか、わからなくなってくる。

「へへ、欲しくてたまらなかったんだろ。もっと声出せよ」

「あぁぁ、いやぁぁぁ」

私は触手から逃れようと腰をくねらせた。

 

恐怖と快感に身をくねらせている私を見て男は興奮したのか、触手を引き抜くと固くなった自分を私の中へねじ込んだ。

ソレは一気に私の奥へと突き進む。私のソコは愛液を溢れさせて、熱く男を包み込んでいく。

「はぁ…あんっ…んっ…いやぁ…」

「何が嫌なんだよ。クク。イヤラシイ体だな。ねっとりと纏わりついてくるぜ」

男は、ズンズンと私を貫いていく。

ぐちょっ…ねちょっ…くぷっ

「あぁ〜ん…ああ…あっ」

ズン、ズン、ズン

突かれると私の頭の芯には、じんわりと快感が浸透していく。

……私、いっちゃうかも

そう気付いた途端、見知らぬ男に犯されている現実を振り返り、よけいに私の中で羞恥が沸き上がる。しかし、私は男に反応して腰を動かしてしまう。

 

そして男は私を後ろ向きに四つん這いにさせ、獣のように後ろから激しく攻め立てた。

私はお尻を突きだしたような体勢になり、一番深い場所への男の侵略を許してしまった。脈打つソレはすでに完全に私を支配していた。

「犯されてそんなに気持ちイイのかよ。言ってみろよ。そしたらイかせてやるよ」

…モウ、ドウデモイイ…コノママサイゴマデイキタイ…

まともな思考はできなくなっていた。

「うぁん、気持ちいいですぅっ! もぅ、我慢できないよぉっ…! おねがぁい!」

私は、媚びたような泣き声で、イきたいと訴えた。

直後男は激しく爆発し、私も強烈な快感の波に襲われた…。

ドクン、ドクン、ドクン。

男が私の中にたっぷり注ぎ込む感覚を私は放心状態で感じていた。

 

 

気付いたとき、男はすでに居なかった。

私は床に横たわっていたが、マントを掛けられ、側には私の装備できる服が置いてあった。罪滅ぼしのつもりなのだろうか…。

それから、私はピアスを手に入れ、ハウスに戻った。

戻りが遅くなったので、友人からはあれこれ聞かれたが、沼での一件は誰にも話さないことにした。

 

あれから男には会っていないが、モルボルを見かけると、あの日の事を思い出してしまう。下腹部にきゅんとした疼きを覚えながら…。

 

END






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